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小豆島・拇指嶽(赤いクラック) (4月16日〜17日) 

【コースタイム】
 4月16日(土)
   0:45  神戸港
   7:15  坂手港
   8:30  神社
   9:50  赤いクラック取付き 
 15:40 赤いクラック終了

 4月17日(日)
  9 :00 吉田の岩場偵察
 13:15 福田港
 14:55 姫路港 



拇平から見た拇嶽
4月16日(土)
【感想】
 神戸港フェリーターミナルを0:45に出発する小豆島ジャンボフェリーに乗り込む。
かなりの客数で寝場所確保のための競争率高し。
運よく端っこに陣地を確保して、乾杯ののち就寝。途中高松に停泊していた。
7:15に坂手港着。
橘トンネルを出てすぐくらいに左折。道が分からなくて一度行き過ぎた。
ドンドン狭く、そして荒れていく道路をやや不安になりながら神社を目指して登って行く。途中藪が道にはみ出しているところが数か所あった。最近は車通りがなかったのだろうか?
やっと神社に辿りつき、駐車。先客はいなさそう。
拇指岳入口
印の矢印はしっかり有る
 来た道を少し引き返すと、右手に手作りの標識が出てくるので、そこから山道に入る。赤いペンキマークがやたらとついており、迷うことはない。
大きな岩壁にぶち当たったところで、赤ペンキに誘導されるまま右手に行く。なんか違うなあと思いながら上がっていく。フィックスロープが張ってある足場の悪い急登を登り切るとそこには「拇平」と書かれた標識が・・・ 向こうに拇指岳が見える・・・
やっぱりあの分岐は左手に行くのが正解だった。
拇指岳の予習時に拇平のことを知って興味があったし、足慣らしも兼ねたと考えて、しばらくきれいな景色を見たり、拇指岳をバックに写真を撮ったりして楽しんだ。
分岐に戻って左手に向かい、取付きをさがす。しばらく行くとフィックスロープを見つけた。濡れ&苔でこれ以上ないくらいヌルヌルした岩場をフィックスロープだけを頼りに上がる。
取付きを探すが、赤いクラックらしきルートがみえない。ネットが通じたのでスマホで検索するが、どうもUPしてある写真と風景が違う。再度恐ろしい濡れ苔岩場を降りて探していると、少し先に見つけた。ネットの写真と同じクラック!
オーダーを決めていなかったが、ルート名にもなっている赤いクラックを登りたかったので、先に行かせてもらうことにした。奇数ピッチが私、偶数ピッチがL(リーダー)。

<1ピッチ目>
 クラックはいざ取りつくと下で見ていて感じたよりも岩が立っているし、バランスが悪い。クラック真ん中にピカピカのペツルが打ってあり、何となく心強かった。ボロボロ支点だと思い切って行けないから。
 クラックを抜けるとこれまたピカピカペツルの最終支点があったが、予習によるともうしばらく上がったところにも最終支点があるとのこと。やや右回りに上がっていくとまたまたピカピカペツルがでてきたので、そこでピッチを切った。

<2ピッチ目>
 実はこのルート、リーダーは初めてですが私は2回目。私は6年程前?当時はクライミングを初めて間がなく、マルチだって初心者だった、オールフォローだったにも関わらず、いっぱいいっぱい過ぎてその時の記憶が殆どない。が、この出だしは覚えている。とても難しかったからだ。垂壁を登り左上バンドをハンガーボルトまでいくピッチである。
 前回は苦戦の末にスリングアブミで何とか登れたが、スリングを回収できずに後続パーティのU師匠に回収してもらった。
今回もやはりフリーではとうてい無理で、A0もしんどかったのでアブミを使用。念のために持ってきたが、持って来ておいてよかった〜  かなりお久しぶりのアブミだったが、何となく行けた。左にトラバースしたところで終了。

<3ピッチ目>
 またまた出だしから苦戦。これまでのルートはボロイけど乱打という表現がピッタリなくらい支点が打ってあった。要所にはピカピカペツルもあった。なのに、今回は様子が違う。ボロイRCCボルトしかなく、しかもピンの間隔が広い。落ちた時のリスクとルートが違うのではないかという不安で思い切って行けずにウジウジウジウジする。
予習してきたルートガイドを何度も読む。3ピッチ目は凹角が2つ続くルートとなっているとのこと。2つの凹角とはどれだろう?1つは分かるけど、もう1つが分からない。迷いながら取りついては降りてを数回繰り返している内に、左手のカンテの向こう側に見慣れた乱打支点群を見つけた。
あっちが正しいルートじゃないの?正しいルートじゃなくても、支点が多いからあっちに行きたいな・・・とさらに迷う要素が増えた。しかも、あっちのルートに行くには取付きから1段下りて、さらに1m程キレ落ちた箇所をまたいでトラバースしていかないといけない。
トラバースの怖さと、もし間違っていたらどうしようという不安で、またまたウジウジと悩むが、自分的にはやっぱりここで無く、あっちのルートが正しいと思ったので、勇気を出してトラバースすることにした。空間をまたいで、木登りをして小テラスに着いた。
結果は、正解だった。ピカピカペツルの支点があり、予習の通り2つの凹角があった。
落ち着いてから考えてみると、今回切っていたところはアブミスリングで乗っ越したところからビレイヤーの姿が見えたが、前回はビレイヤーの姿は見えなくて、声を頼りに最終支点に向かった。今回は少し手前で切ってしまっていたのだ。
正しいルートには取付きから見えるだけでもピカピカペツルが3つもあって、大きな心の支えを得て取りつくことができた。
1つ目の凹角を抜けて、2つ目の凹角に上がるところがなかなかいい手掛かり、足がかりがなくて困ったが、ピカピカペツルがあるので勇気は出せる。2つ目の凹角を抜けたところの右手に隣のルートかな?の最終支点あり。またもやピカピカペツルだ。ルート上の支点がボロボロRCCだったので、隣ルートのペツルを拝借。
120pのスリングを伸ばして支点を取り、心の支えを得てフェイスを左へトラバース気味に上がっていったら、大テラスに出て、ピカピカペツルがあったので、ここで切った。

<4ピッチ目>
 まるで対角線を引くようなラインでフェイスを左上していく。下から見るとボコボコしていてホールド&スタンスが豊富なように見えたが、実際に取りついてみるとそれは錯覚だったと思い知らされることになった。
予想以上に立っていて、またバランスも悪い。そして、それらの感じは上にいくほどひどくなった。しかも、私の苦手な高度感が満載で、恐ろしいルートだった。
やっとフェイスの対角に行き着いたと思ったら乗っ越しがありそこでもつまずき、さらにさらにこれまたやっと乗っ越せたと思ったら、最後のフェースは手も足もだせない感じだった。なので、またまたアブミを取り出し使用する。慣れないので手間取った。
辛いピッチを終え、最終支点に辿りついたら後はノンビリしたかったが、最終ピッチが残っている。

<5ピッチ目>
 取付きから見上げると左手や真上に支点が見える。右手の遠くにも支点がある。3つのルートがあるのかな?
確か最後のピッチは、左手に海を見ながらなだらかな傾斜のフェースを登って行く・・・というようなものだったような気がする・・・ 確か・・・
なので、左手のルートに進むのがいいような気がしたが、Lが右手のルートを勧めるのでそれに従ったら、結果は失敗だった。
途中ハイキング道に出て、その時点で間違いを確信したが、もはや後戻りはできずそのまま木々を突っ切って進んだ。おかげでロープは屈曲しまくり、そのせいで流れが悪くなりビレイに支障が生じた。木々を抜けると頂上についてそこで切った。



<下降ルート>
 下りルートも悪かった。頂上直下はフィックスロープが着いているが、支点があったので懸垂の方が良かったなあと思った。以降も結構滑りやすい道で、所々にフィックスロープが着いていた。疲れた足には堪える下山道だった。最初の分岐に下りつき、そこからは来た道を帰った。

今回の山行は雨男&雨女パーティにしては珍しく雲一つない晴天で、しかもルートは終日貸し切りだった。のんびり登れたが、ルート取りが分からないという欠点もあった。
しかし、2人で相談しながら、5ピッチ目以外は正しいルート取りができたことは良かったと思う。
また、そのつもりでオーダーを決めたのではなかったが、結果的に核心が偶数ピッチに偏ってしまった。そこをLが引き受けてくれ、サラッと登ってくれた。もし私だったら無理だったかもしれない。おかげで最後までつるべで行けて、充実した山行となりました。ありがとうございました。M・N

4月17日(日)
 小豆島2日目は雨の予報で最初から観光としていたが、雨は朝方で止み、キャンプ場のおじさんから『もう登れるよ』と声を掛けられた。折角なので下見をしようと言う事で出かけていく。


 夜半からの雨の為、本日はクライミングを中止し吉田の岩場を偵察に・・・。パーキングサイドロック

パーキングロックからオリーブロック、トライアルロックまで偵察に行く

 



吉田ダムにある不思議な彫刻

帰りは福田港からフェリーに乗る
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