神戸ClimbersClub

神戸ClimbersClubは岩登りから雪山までオールラウンドの山岳会です。
雪稜技術の伝達講習の山行を報告です。

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 KOBE Climbers Club 伝達講習in比良 報告 

【講習】  2月24日(土)
  •  堂満ルンゼ 入口 

  •  行動時間 

    2月24日;
    JR比良駅(9:00)~(9:20)イン谷駐車場(9:40)~(10:30)堂満ルンゼ入口
      講習開始
    講習終了(15:30)~駐車場~(16:40)比良駅
      
     

  •  キンクのし難いロープの巻き方

    ロープを巻く時にキンクを取りながらさばく
  •  コンテ(タイトロープ)

    タイトロープのセットの仕方
  •  ロープのセット

    必要な数をロープを巻きその端をハーネスのビレイループを通し安全環付カラビナでセットする
  •  メインロープで自己ビレイ

    アックスなどを目の上の高さにセットする時に使用する方法
  •  スタンディングアックスビレー 

     ステージは奥行き60㎝+靴幅 を保ちアックスを打ちこむ。山側の足で踏み谷側の腋の下を経由して肩を通す。
  •  実際のコンテ訓練

  •  腰からみの姿勢

  

 山行総括 
今回はガイド技術を学んだ。スピードとリスクとの兼ね合いを理解して使用する必要が有る。その為には経験を深めスキルをもっと上げる必要が有る。
■1.<雪稜登攀での心構え>
・ リーダーは落ちないのが当たり前
・ 岩場に比べ雪稜は、落下対処時間に余裕があり、落下速度も遅い。 を活用する
・ スノーバーであっても時には捨てる。(どうやって生還するかが最大関心事)
■2.<Wアックスにする理由>
・ 登りだけならSで問題ない場合も、セルフビレイ・支点の補強などを考えるとWがのぞましい。
・ アックスは、カラビナをかける穴のあるものが便利かも
■3.<なぜピッケルはベンドしている>
・急斜面で刺した時に抜けにくい。(ピックは雪面に向けて刺す)
・雪稜登攀するなら、アックスに近い形状のものが現代的で使いやすい
■4.<カラビナ類の最小化と整理> 
・ 多すぎるガチャはとっても邪魔になる。
・ 雪稜と岩稜では、使うギアも異なり整理方法も変わる。(例。120cmシュリンゲセット、60cmクイックドロー)
・ SABの安環、芝に結ぶ120cmシュリンゲなど、セットにしておく。
※ガイドは、腰回りのみにギアをぶら下げていた。
■5.<より強固なスノーアンカー作り>
・ ピッケルは断面積の大きな向きで使ったほうが強固
・ 縦刺しより横埋めピッケルのほうが強い
・ ピッケルをクロスに2本差すとかなり強固なアンカーになる
・ ピッケルの前にデッドマンを刺すとかなり強固になる
・ スコップの中央穴は、デッドマン代用するため
■6.<埋めすぎたスノーアンカー>
・ リードは、最大限安全性を考え深く埋めるが、セカンドの回収にも少し気を配るべきかも。
・ アンカー回収に5分かかるのはどうか?
■7.<アンザイレンでの時間短縮>
・ 一度アンザイレンしたものは、肩巻コンテをするなどしてできるだけ結び直しをしない
・ ただしコンテは相当な実力が必要なので注意、常に注意を払い危険な場合はスタカット
■8.<ロープをキンクなしに肩巻するには>
・ 輪に巻くこと自体がねじれを生じる。
・ ねじれを持ち込まずに輪に巻くと8の字になる。
① 両手幅に腕を伸ばし、手でロープを8の字に巻き取る。
② 8の字に巻いた後、腕・ピッケルで割りを入れると輪になる。
③ 輪になったロープを肩に掛ける。(ザックを背負い、フードをかぶり)
④ 肩巻ロープはすばやく繰り出せるようにしておく。
※ガイドのロープ捌きは大変すばやかった
■9.<コンテでのロープの扱い>
・ コンテは常にロープを張った状態にしておく。(落下距離最小化)
・ 肩巻き(リーダー)で余分なロープは畳む、手巻き(リード、セカンド)で弛みをとる。
・ 手巻きの輪は30cm径(ここでも8の字)
・ 持ち手で巻き取り、持ち替えるときは反転させる。
■10.<コンテの距離>
・ 安全地帯では間隔を詰めて(2m程度)、危険地帯では間隔をとる。
・ ナイフリッジでは8mほど間隔をあけてコンテが望ましい。(初心者が前)
・ 雪庇では8mほど間隔をあけて2人が落ちないように
・ 雪崩の巣トラバースは1人ずつ素早く。(50m間隔かロープを解く)
・ 3人の時は、リーダー(8m)セカンド(3m)サード
■11.<コンテの登り降り>
・ 登り:リーダーが前
・ 下り:初心者が前、リーダーが後ろでビレイ(コンテ・スタカット)
■12.<コンテのトラバース>
・ リードは必ず、谷手で手巻き。(引かれたときに180度以内)
・ 中央のセカンドは、谷側を歩行。(ロープに躓かない)
■13.<コンテでも中間支点>
・ コンテでも、中間支点を取りつつ行動すると安全性が増す。(リードが設置、セカンドが回収)
■14.<雪によるセルフビレイ>
・ 目の前にピッケルを刺すのは?(引くとすぐ抜ける)
・ 少なくとも目線より高くなる場所に向うに倒し刺す。(踏み固めも忘れない)
・ 長さが要るのでメインロープをピッケルヘッドにクローブヒッチ(PASSは短い)
■15.<木を使ったビレイ>
・ しっかりした木がある場合は、使わない手はない
・ ロープを180°以上巻ける向きに廻しそのままビレイ(ギヤ使わず大変早い)
■16.<SAB作成>
・ リードは、到着時2名分のテラス(幅60cm+靴幅)を作る。(カッティング後に踏み固め)
・ アックスは奥より靴幅分手前に刺す。(一番奥は、踏み固めていないところに刺すことになる)
・ 山足、谷脇 で覚える(谷足は、やや引き45度)
・ ピックは足先に向ける
■17.<SABメモ>
・ ピッケルが刺さり切らない時
ブレードが靴に当たらないように
シュリンゲはガースヒッチで動かないように
・ 制動力に不安のある時はムンターに(ただし動きは悪くなる)
・ ほんとにビレイが必要な急斜面でテラスを作るのは大変、急斜面を抜けたところで使うべきか。

  

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