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春山報告 赤谷尾根〜剱・頂上〜早月尾根
【参加者】T田、S々木(利)、S々木(康)、I川、Y口、K脇

【コースタイム】

 5月2日;馬場島(6:20)⇒取付き(7:20) ⇒1570m(11:10) ⇒赤谷山(15:20)
 5月3日;赤谷山(5:00) ⇒赤ハゲ(6:00)⇒大窓(8:00)⇒池の平山(11:20)⇒小窓(16:30)
 5月4日;小窓(4:48)⇒三の窓(7:20)⇒剱・頂上(10:10)⇒早月小屋(13:30)⇒馬場島(17:00)

 
 

2000年5月八ツ峰以来久し振りの春の剱になる。今回は赤谷尾根から北方稜線を経て剱・本峰から早月尾根下山のコースである。赤谷尾根は過去2回取付いたが2回とも天候が悪く1800mで下山している。今回は3度目の正直。

5月1日、12時に上野駅に集合し越後湯沢経由で一路上市に向かう。今日は入山のみの為、のんびりとした汽車旅行となる。上市のスーパーで買出しをし馬場島キャンプ場に入山する。

5月2日;馬場島から白萩川左岸の林道を進みブナクラとの出合で右に分かれ取水口の手前で尾根に取付く。取付きはブッシュの出た尾根を木登りで登る。今年は雪が少なく例年よりてこずる。樹林帯の登高の為視界が悪いが1563m付近から時々視界が開けてくる。1800mを越えた辺りの痩せたリッジの通過には注意が必要だ。また、赤谷山頂上直下も急斜面となっており注意。
急斜面を抜けると広々とした頂上に出る。剱が正面に見える。今までのしんどさも忘れさせる。この日は天候が良く富山湾に沈む夕日の時間まで外に出て景色を楽しんだ。水田に映る夕日が美しい。

5月3日;今日も天気は良い、核心部の通過の日である。赤谷山から白萩山、赤ハゲ、白ハゲへと続く。ナイフリッジの通過や雪稜のトラバースが出てくる。滑落すると小黒部谷へ真逆さまに落ちる為慎重に行動する。大窓へは雪壁のトラバースの後、白萩川側へ派生した支稜を下る。途中ロープを出し懸垂する。その後、雪の無いルンゼを下りトラバースすると大窓だ。大窓で一服する。
大窓の頭への登りは結構厳しい。池の平山へは岩の出たやせ尾根、雪稜が交互に出てくる。稜線へ出る手前の岩峰は小黒部側をからみ、左の急な雪壁を登るが念のためロープを出しFixを張る。2ピッチで稜線に出、池の平山北峰に着く。南峰からリッジ沿いに雪壁・配松・草付帯の急斜面を下る。途中2ピッチの懸垂下降をし左へトラバースして小窓に着く。小窓尾根にはそこから長い雪壁の登りがある。時間も4時半になっていたので、今日は小窓でテントを設営する。

5月4日;今日も晴れ、最終日としたい。小窓尾根への急な雪壁は長いが早朝の為、アイゼンが良く効く。50分程で稜線に出る。昨日登っていた単独行の人がテントを張っていた。皆が登ってくるのを待つ。小窓王が間近に見える。剱尾根を登っているパーティーも見える。
 小窓王基部から三の窓への下りは出だしが急の為、ロープを出し懸垂下降をする。三の窓には3張りのテントがあり2パーティーがこれからチンネに取付くところであった。中央チムニーと左稜線のようだ。我々は先を急ぐ。雪壁となっている池の谷ガリーを登る。核心部は過ぎたといえ気は抜けない。50分ほどで池ノ谷乗越に着く。剣沢方面からの登山者に会う。八ツ峰を登る予定が雪の状態が良くないので諦めて縦走にしたとの事。
 きのこ雪が付いた八ツ峰が良く見える。Z峰をこれから下ろうとしているパーティーもいる。眺望を十分堪能してから剱・本峰に向かう。長次郎乗越へは稜線通しに行き最後長次郎側を巻きコルに着く。ここにはスキーヤーや小屋泊まりの登山者も登って来ており、本峰への登りにロープを出すパーティーもあった。
 本峰へは急な雪壁を登れば直ぐだ。10時10分、剱頂上到着。ここで兵庫の仲間に会う。剱尾根を登攀しているパーティーと交信しているとの事。懐かしい名前が出てくる。皆元気で頑張っている様子、うれしくなる。
 頂上で全員の記念写真をとる。3日間天気が良く多くの人がやってくる。剣沢のテントが米粒のように見える。正月に登った槍や穂高も見える。
 眺望を満喫したから下りにかかる。最後まで事故を起こさない為に積極的にロープを使う事とし、カニのハサミと獅子頭の通過にはロープを出し懸垂下降をした。早月小屋には13時半、馬場島には17時。無事到着。ビールで乾杯。

 
 
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