HOME  活動予定 山行報告 山行案内 教室・講習会
登山の基礎知識 色々
入会のご案内
2004年 三の窓合宿&剣沢BC 山行報告
 8月6日、夏休みスタート。今夜から剣・三の窓へ向けて夜行(急行・能登)で上野を出発。23時に上野でS々木(ャ)さんと合流。三年越しのチンネ・左稜線の登攀成功を願って乾杯する。
 8月7日、滑川で乗り換え、富山地方鉄道で上市に。上市でタクシーの運ちゃんより相乗りを勧められ馬場島まで同乗する。同乗者は無名山塾のメンバー2人で北方稜線に行くとか。
馬場島に(7:15)着、準備を整えさあ出発。(8:15)取水口、昨年は山越えをしたが、今年は渡渉を。取水口は工事用の道が出来ており難なく左岸に渡り、取水口を越えた所で右岸に最初の渡渉。1時間ほどで雷岩に着く。(やはり渡渉出来れば早い)
 ここからは小窓尾根への長い苦しい登り、何回登ってもシンドイ。2時間掛かって乗ッ越。12時には池ノ谷の下部に着くが雪渓が少ない。注意しながら登るが足が進まない。荷が重いのが堪える。また眠い。上部がガスで見えない。14時過ぎ二俣でビバーグすることとする。二俣には適当なテントサイト3〜4張可能な場所あり。水も上流から取れる。
 8月8日、4時半起床、5時半スタート。池ノ谷の雪渓は予想以上に悪くクレパスや雪渓が切れており昨年通過出来た所が通れない。右岸の草付きを巻いていくが上部は岩稜帯があり再度河原に下りるが雪渓が切れているため雪渓の下を通過する。
(9:00)三の窓に到着。チンネ・左稜線には多くの人が取り付き、まだ順番待ちで待っているパーティーも数パーティーいる。我々はチンネ・中央チムニーを登る事としテント代わりのツェルトを設営。その後準備し取付まで。中央チムニーには先行パーティがおり少し待つ。(10:55)スタート。
12時、3ピッチで中央バンドに着く。上部はaバンドbクラックを登り(13:40)チンネ終了点に到着。天候に恵まれ一日中多くの人がチンネの登攀を楽しめた。
8月9日、ヤッさんの3年越しの念願のチンネ・左稜線登攀の日だ。天候も良い。
(6:00)左稜線に取付く。昨日と違い今日は取付くパーティも少ないようだ。当然、トップだ。三の窓も雪渓が少ない。取付きは雪渓が切れており大きく地面が出ている。1ピッチ目の感じも雪渓が少ないせいか違う。(通常1ピッチ目は雪渓から降りた直ぐでアンザイレンかノウザイル。2ピッチ目から本格的は登攀開始。)
(10:00)T5に到着。ここが核心部。ヤッさんがリードするが安定した登りで核心のハングを乗ッ越す。思わずカメラを向ける。
(11:30)終了点に到着。頂上でゆっくりと周りを眺めながら景色を楽しむ。
(13:00)三の窓BC着。夕方に大雨が降りツェルトが水浸しのおまけが付いた。
(三の窓から見た富山湾へ沈む夕日)
 8月10日、天候が良くない。Y峰Aフェースは諦めて剣沢に下ることにする。
 (7:00)池ノ谷乗越し、長次郎雪渓は上部が悪いと聞いたが降りられるならと取りあえず下り始めるが右岸の高巻きがいやらしい為、諦めて本峰経由にする。
最初の登り初めで雨が強く降り始める。岩が濡れて慎重に登る。途中急に腰が痛くなる。ぎっくり腰のようだ。雨に濡れた荷が重く、腰がもつかどうか不安になる。
ストックでカバーしながら(9:30)長次郎乗越しに着く。後本峰まで一息。
本峰には多くの登山者が居た。やはり人気ルートだけある。下りはカニの横バエなどスリリングな処もあったが(14:00)剣沢BCに到着。ヘリが長次郎谷付近を旋回しているのは気になったがやっと前半の山行が終わる。横浜アルパインも剣沢に入っているはずなので探すが判らない。我々は取りあえず久しぶりのビールで祝杯をあげる。
8月11日、ヤッさんは今日下山。剣御前小屋まで同行する。ここで携帯電話が通じる為、後発メンバーに電話を入れてみるが留守電になっており伝言を入れる。
私はヤッさんと別れ奥大日に向かう。昨日の腰の様子を見る為もあり余り無理はしない様にする。天気は今日も良い。奥大日の直ぐ手前(8時ごろ)で熊に噛まれたと言うご婦人に会う。笛を吹いたけれども駄目で噛まれその後奥大日方面に逃げたという。Tシャツの肩の付近が血で真っ赤になっていた。しかし、割と元気そうで同行の人も居られた。下の小屋で治療を受けるとの事、そこまでは大丈夫との返事なので其のままこちらは奥大日に向かう。
(8:15)奥大日頂上着。先行の人と先ほどの熊の話になる。後発パーティと合流の時間も気になったので此処で引き返す。
(9:30)新室堂乗越し、此処で再度携帯電話で後発パーティに呼びかける。携帯が通じるのは此処から剣御前小屋までの1時間ちょっと。通じない為に留守電に1時間ほどは携帯電話の電源を入れておくので連絡ほしいとのメッセージを入れる。
(11:00)剣御前小屋着、連絡が取れない為(11:30)まで待つことにする。
腰の具合は余り良くないが立っている状態なら何とかなりそうだ。(11:55)剣沢BC着。暑いので日除けを作り後発が来るのを待つことにする。15時過ぎ後発と合流。
8月12日、4時出発、(7:30)八峰Y峰Cフェース取付きに着く。さすが人気ルートで3〜4パーティ程が取付いており、更に順番待ちをしているパーティも居た。
(8:00)スタートする。今回はS藤(悠)さんとペアを組む。T林・Y本パーティも続けて登る。2ピッチを登った所で先行が詰まっており1時間ほど停滞する。兎に角暑い、影が無い為に岩の照り返しと合わせダブルで暑さにまいる。(11:00)終了点、後続のT林・Y本パーティを待ち下山する。下山も5・6のコルまでは気が抜けない。途中3回の懸垂を行い無事5・6のコルに着く。(14:00)
草付まで下がり少しゆっくりする。後は剣沢BCまで帰るのみである。
(18:00)長い剣沢雪渓を登りやっとBCに着く。乾杯のビールが大人気である。此処は小屋には日本酒も売っており最高だ!。予定であると明日源治朗尾根の縦走の計画であるが、K脇の腰の状態を考慮してもらい下山することとする。
8月13日、今日もいい天気。お盆の初日と合って入山者も多い。室堂経由富山まで出て私とY本君は大阪へ、K林さんとS藤さんは横浜へと別々に帰路に着く。

前半は3年越しのチンネ・左稜線、昨年と打って変わって天候に恵まれた。しかし、荷が重くなりすぎていた。帰って測ったら30Kgは有った。(行動食・水などをプラスすると更に増える)これではぎっくり腰になるのも頷ける。もう歳なんだから無理をしまいと誓った。
後発組にはその為予定通りの山行が出来ず迷惑をお掛けしました。お詫びします。初めての本チャンの人もいましたが、本チャンは如何に早く登るかが安全に登れるかの大きな要素に繋がりますので今年の山行を糧に今後の成長を期待します。

HOME 活動予定 山行記録 山行案内 登山の基礎知識 色々 Profile Link