予報通りの雨。「雨かしら?」で確認すると雨雲が帯のように連なっている。少し歩いただけでびしょ濡れになりそうな大雨に、心は折れて一日停滞する。
翌日は快晴。ロープウェイから見る斜面は、ブッシュの葉に雪がうっすらと積もっている・・・というか乗っている程度。西尾根もこんな感じかなあ、行っていたらどうなっていたかなあ、と思いを馳せる。
さすがに山頂駅からは少ないながらも積雪といえる量の雪はある。私達以外にも数パーティが上がっている。テント場には私たちも含め10張ほどのテントが設置。雪山学校?のグループが多いようで、ほとんどが大人数テントだ。
テントを設営し、14時を目途に引き返すことを決めて出発する。歩いているうちにガスがどんどん下りてきて、西穂高岳が見えなくなってしまった。
山の天気は変わるのが早いね。。。とあらためて思いながら残念な気持ちになる。時間的に独標も難しいかも・・・ということで、ガツガツせずに散歩みたくのんびり歩く。
14時が過ぎたがなんとなく中途半端な場所だったので、直近のピークらしき所まで行こうと歩いている内に独標が見えてきた。10人程の人がいるのが見える。
独標まで行けるかな?行きたいな…と喚いながら歩く。
独標から下りてきた人から、ルート上には雪があまりなくて夏道みたいだったと聞いた。
やる気のないリーダーのお尻をたたきながら、独標ピークを目指す。
ピークで束の間のおやつタイムを楽しんで、そそくさと下山にかかる。多分私達が一番最後のはず。
夏道のようでもやはり下りは怖い。慎重に下りる。
警察のヘリが飛んでいた。一旦通り過ぎた後に旋回して戻ってきて、私達の無事を確認してか?またまた旋回して去っていった。
歩きにくかったので、丸山でアイゼンをはずした。
テント場に到着すると、寒くないせいか多くの人が外で談笑していた。
私達もノンビリ片付けてテントに入る。
翌日の麓の予報は雨のち曇り。ここは雪なるだろう。私達は下山するだけだ。
夕食は鍋。今回の食担はリーダーがしてくれた。慣れないため2時間も掛けて買い出しをしてくれたそうだが、明らかに人数分以上の量の食材を、買ったまんま、そのまんま持ってきていたことにビックリした。軽量化という言葉を忘れてしまったのだろうか…?と思った。しかし、シーフードミックスが1袋入った鍋はいい味が出ていて、とてもとても美味しかった。
テン場が近いなら、贅沢鍋もいいなぁと思った。
夜中から雪が降り出した。
始発のロープウェイ目指してひたすら下る。
上りのロープウェイは満員で臨時便も出ていたが、下りの乗客は私達だけだった。
下界は予報通り雨だった。
にしても、本当に今年は暖冬だ。通常なら極寒の中で耐えながら過ごさないといけないのに、例年の下界くらいの寒さ。
外にいてもさほど寒くないから、のんびり行動できる。寒さゆえの厳しさが全くなかった。
|