神戸ClimbersClub 【山行報告】

 山行は岩登りから雪山までの総合山岳会です。
 アルパインクライミング(雪山や岩登り)を中心に活動しています。

【山行報告 大峰奥駈道】

【山域】大峰山脈 大峰奥駈道(逆峯)縦走

【期間】2022年5月2日~5月4日

【メンバー】TA(単独行)

  • 【総括】

    ・昨年3泊4日で踏破した大峰奥駈道。今回は体力・精神力の維持向上および長女の合格御礼参りを目的とし、1泊2日で計画。日数が少ない分ハードな山行になる と予想されたので、事前に六甲山・ダイトレ・丹生山系などでの練習によりスタミナ・足腰強化を行った。 ・出発時のみ雨天で、あとは二日間とも天候に恵まれ、気持ちの良い山行となった。
    ・GWだけに大峰縦走を狙ってくる登山者は多かった。自分同様に1泊2日の方もいれば、女性で2泊3日(山上が岳は回避)の方もいた。後で知ったが、60代の 男性が本ルートで行方不明となった模様。修験道だけにルートは危険な箇所も多いので気をつけなければならないと改めて思った。 ・南は水場が少ないので、持経の宿、玉置神社などで補給をしっかりと行っておく。
    【装備品】 ・ザック…ブラックダイヤモンド ブリッツ25、シューズ…ホカオネオネ スピードゴート ・ウェア…CW-XのコンプレッションロングTシャツに半袖Tシャツを重ね着。下はCW-X半タイツに半パンの重ね着、ハイソックス
     寒くなった時はソフトシェル、長パンツを重ね着(この装備なら気温0℃くらいまでなら大丈夫)
    ・ツェルト、細引き、トレッキングポール、ヘッデン2つ、予備バッテリ(電池)、エマージェンシーシート、  ・ダウン上下、ソフトシェル、防水・防風長パンツ、レインウェア上下
  • 【コースタイム】

    【時間記録】
    ●5/2(月) 自宅(明石市)出発 18:00===(電車)===近鉄六田駅 21:20---金峯神社 23:00---
    ●5/3(火) 大天井岳 02:00---山上が岳---04:30---小笹の宿05:00---大普賢岳 06:20--- 行者還ノ宿 08:00---弥山 10:30---楊子ヶ宿小屋 13:00---釈迦が岳15:00--- 天狗の稽古場 17:40---持経の宿 19:30
    ●5/4(水) 持経の宿02:00---行仙の宿04:30---地蔵岳 06:30---玉置神社 10:00---大森山 11:30---       五大尊岳 12:30---熊野大社 15:30===(電車・バス)===自宅 24:00    

  • 【今回の補給食】
  • 【特記事項】

    【コースセレクション】
    ・吉野~山上が岳・・・山上が岳への参詣道であり、一番きれいに整備されているが、五番関から山上が岳近辺は女人禁制となる。当日は 夜間の歩行であったが、ガ スが発生し視界が悪く、車道からの取付きを何回かロストしてしまった。  
    ・山上が岳~弥山・・・大普賢岳から行者還の間がクサリ場、岩場、ハシゴの連続で難所。行者還から弥山は気持ちの良いトレイルだが、10時間近く歩いてからの 弥山への登りはかなりきつかった。弥山や八経ヶ岳に登る日帰り登山者は多い。  
    ・弥山~釈迦が岳・・・八経ヶ岳までは人が多いが、その先は人が全くいなくなる。釈迦が岳までは倒木、がけ崩れなど一番荒れている区間なのでスピード上げて歩 けないし走れない。釈迦が岳近辺はコース外の踏み後が多いのでガス発生時は注意。(昨年はコースロストした)  
    ・釈迦が岳~行仙小屋・・・新宮山彦ぐるーぷにより綺麗に整備されており、標識も点在し迷うことはない。ただ、ひたすらアップダウンが続く。  
    ・行仙小屋~玉置神社・・・この区間は玉置神社まで水場なし。地蔵岳がクサリ場の連続で最大の難所。
     ・玉置神社~熊野大社・・・大森山の登りは延々続き、疲れた身体にはかなり苦しいところ。また、五大尊岳からの熊野大社へのルートは枯葉が積もっている激下 りで落石に注意が必要。
    【今回の山行で得たもの】
     ・初日の行動時間が22時間、二日目が13時間と長丁場であったが、疲れ切った身体でも、エネルギーをしっかり補給していれば動き続けることができた。
    ・疲弊している時は咀嚼するのも一苦労なのでナッツとかの固形物よりさっと摂れる手軽なジェルが楽。1つで200~100kcalカロリーがあり、摂取すれば 小一時間は動き続けれる。あとはカフェインが含まれているものは疲れた身体に効き目あり(覚醒作用)。
    ・今回初めて2lのウォーターハイドレーションを使用。道中、手軽に水分を取ることができた。欠点として水を補給するときにザックから取り出す必要があるの と、付属のホースを洗うのはメンドくさい。  ・持経の宿でコーラ(1本500円!!!)を補給できた。(おそらくGW限定であろう)  
    ・昨年は苦労した岩場のセクションでクサリやロープを使わなくても難なく通過することができた。1年間クライミングを学んできた成果が発揮できたように思 う。また、ザレ場の激下りでも、冬山アイゼントレでの足の置き方、体重移動などが大変役に立った。トレランでも冬山登山でも足の運び方などの基本は同じだと 思った。
    ・寝不足+疲れてくると幻覚、幻聴が出てくる。大きな岩が小屋に見えたり、倒木が人に見えたり、大森山では子供の声が聞こえるなど。
     ・山行終了後、数日は疲れが取れなかった。エネルギー不足による筋肉破壊も起きており、筋肉痛が出た。
    【反省点】
     ・修験道であり、日常的にハイカーが訪れる六甲やダイトレみたいに綺麗なトレイルではないので、想定していたコースタイムよりかかってしまい、タイムを読む 甘さが出てしまった。
     ・ツェルトビバークの予定が小屋泊となってしまった。機会を改めてチャレンジしたい。
     ・ガスのため何回かコースロストしてしまったが、スマホGPSのおかげでスムーズにルートに戻ることができた。地図読みの能力も高めないといけないと感じ た。
     ・今回、極力荷物を減らしたが結構な重量となった。登りで走るのにはちょっとしんどい重さなので、さらなる荷物の厳選が必要。
  • ザッ ク 7 番関 大 普賢岳
  • 八経ヶ岳から釈迦が岳を望む
  • 釈迦が岳
  • 釈迦が岳頂上
  • 有名な看板
  • 2日目(5月4日)です

  • 朝焼け
  • 地蔵岳の鎖場
  • 玉置神社
  • 五大 尊岳頂上
  • 熊野川と大鳥居
  • 大鳥居ゴール


  •  過去の山行 


    【滑落停止訓練1】(動画)

    【滑落停止訓練2】(動画)

    過去の山行

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