【山行報告 】
【山域】八ヶ岳・赤岳主稜
【期間】2025年1月10日~1月13日
【メンバー】KW、TR

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【コースタイム】
1/10(金)20:00 神戸市西区出発
1/11(土)1:30 美濃戸山荘駐車場到着⇒5:00起床⇒10:00行者小屋到着テント設営・登攀準備⇒11:05阿弥陀北稜に向け出発⇒11:15文 三郎尾根から分岐から中岳沢へ⇒11:40稜線にトラバース⇒12:10撤退⇒17:00食事⇒18:00就寝
1/12(日)3:00起床⇒食事⇒装備4:50出発⇒6:10トラバース点⇒6:30取付き⇒12:20赤岳頂上山荘⇒12:50赤岳山頂⇒13:05文三 郎尾根分岐⇒13:30トラバース点⇒14:05阿弥陀分岐⇒14:10行者小屋⇒15:50行者小屋を出発⇒18:20美濃戸山荘着
【天候】
1/11(土)晴れほぼ無風
1/12(日)晴れのち曇り
5ピッチ目以降は風速5~10m -

【行動記録】
- 1/11 阿弥陀北稜
行者小屋のテン場を出て分岐を右に阿弥陀岳へ直ぐに中岳沢に入るが全くのノートレースで膝以上のラッセルを強いられ時間的に登攀は不可能と判断して早々に撤退し行者小
屋のテン場へ戻る。 運転と荷物を担いできた疲れもあり17:00までテントでしばし昼寝し夕食を食べ、酒を飲まない二人は18:00には就寝。
寺嶋さんがくれたカイロ(マグマ)を足に貼って寝たが、7時間暖かさが続き快適に眠れた。今後はマストの装備になると確信した。
1/12 前日に隣のテントから4:00起きで5:30出発の声が聞こえてきた(話の内容からすると某兵庫労山4名)こともあって予定通り3:00に起床し朝 食をとり 装備を身に着け4:50に出発した。 途中で先行のパーティーに追いつくが文三郎尾根の階段で休憩している間に抜かれ2番手で取付きに到着した。 先行パーティーは3人でリードを交代しながら登るので最初は待たされたが、一人強い人がリードになった途端に離されてしまった。
2ピッチ目 TRリード スタート直後階段状の左カンテを登り後は雪稜歩き。
3ピッチ目 KWリード 雪稜歩きロープを目一杯延ばす。
4ピッチ目 TRリード 横隔を抜けた後は緩い傾斜の歩き。
5ピッチ目 KWリード 緩い傾斜の雪稜
6ピッチ目 TRリード スタート直後右に回り込んだところでリードを交代するためにクライムダウン。
6ピッチ目 KWリード スタート直後右に回り込んだところでスリップその後さらに右へトラバース気味に進んだ後はフェースを左上でここが一番嫌らしかった。 フェースの途中でアックスが足元で岩に挟まり外すためにクライムダウンを余儀なくされ寺嶋さんに張り気味をお願いするが登り返す際にかなりロープが重く大変だった。後 で聞くと私は登るのでロープを出してと伝えたつもりだったがその後もしばらく張り気味だったそうだ。 その際に上下したことによりピナクルにとった支点が外れランナウトすることになり、フェースの頂部で支点を取るまではかなり痺れた。 通過した後は屈曲した重いロープを目一杯延ばす。
7ピッチ目 TRリード 最後の凹角の手前まで雪稜
8ピッチ目 KWリード 凹角を抜けてロープ目一杯延ばすが20mほど届かず。
9ピッチ目 TRリード 雪稜を登り一般道へ
【装備】レイヤリング KW頭部はバラクラバ、上はハードシェル・ミッドレイヤー(厚手)・ベースレイヤー(厚手)・ドライレイヤー(厚手)下はハードシェル・ミッドレイヤー(厚手)・ベースレ イヤー(厚手)・ドライレイヤー(厚手)、手袋はドライレイヤーにBDのソロイスト、靴下はドライレイヤーにFITSの厚手、靴はスポルティバのガッシャブルム
【感想 】
KW; 天候にも恵まれ渋滞にも引っかからず、素晴らしいパートナーと無事登攀出来ました。 TRさんは非常に落ち着いて登っていましたし、支点の構築もスムーズでルートファインディングも的確で安心して登れました。 ここは交代かなと思った時に、自分から交代を申し出てくれたことがなによりでした。 それよりも寺嶋さんの写真が素晴らしいです。後ででてきます。 今回は無線機を使用したせいもあって大きな声を出さずとも意思疎通ができ大変有効でした。今回のように一旦直上した後に回り込むようなルートには必須だと思います。 手袋についてですが、今回のような低温下での防寒テムレスはさすがに厳しいようです。 TRさんも途中でモンベルのインナー式のグローブに交換していました。
TR ;初の厳冬期アルパインクライミングに挑戦して、雪の着いた壁を登る難しさ、厳しい環境の中でのスムーズな支点構築等の難しさ、大変勉強になりました。 登攀自体も臆すること無く登れて、アイゼンワークにも自信がつきました。 トレーニングでKWさんにしっかり仕込んでもらったお陰です。ありがとうございました。
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文 三郎からのトレバース
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1 ピッチ目
赤 岳頂上にて
- 赤岳主稜